2週間前、東京出張した際に撮影したコンビニ内の写真です。
今もこういう節電が行われているのかどうかわかりませんが、外から見ると営業しているのかな?と思うくらい徹底した節電で思わずパチリとしました。明るい照明に慣れていた現代人は、暗い照明に違和感を憶えるようですが、私はこの暗さで充分だとおもっています。
名随筆、谷崎潤一郎著「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」では日本で失われてしまった「陰翳」「ほの暗さ」の魅力について書かれています。私は5年前にこの本を読んで「照明」「デザイン」「組子」の考え方ががらりと変わりました。
昔の日本家屋には、暗い灯りの下にこそ存在する「美の世界」がありました。しかし、明治になり<陰影を消すことに執着した西洋文化>が日本に入ってきて、眩しいくらいの明るい光こそ<豊かな暮らし>の象徴と考える現代人が増えました。
本当にその生活でいいのかどうか・・・
「和の建築」について考える時、この本はとても重要な指針になります。
「電気」「灯り」が問題になっている今だからこそこの名著を読むことをおすすめします。電気が少し使えなくなるだけでオロオロする現代人こそ読むべき本かな、と思います。