2012年5月19日から22日まで4日間、ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)が開催されました。
今回、株式会社タニハタも初めて海外出展。七日間、現地ニューヨークに行ってきました。
ICFFは、北米のみならず世界各国の企業がデザイン性に優れたインテリア商品を展示しており、世界に情報を発信する国際的なインテリア見本市として知られています。 タニハタでも昨年1年間で北米からの製品問い合わせが増えていたこともあり、また、長期的な視点でみて海外進出は当社にとっても必要不可欠と思い、今回出展を申し込んだ次第です。
5月16日 PM5時
私とコウ・ジェホンさん(今回通訳として)、職人の城の3人で富山空港を出発しました。 富山からニューヨークへの直行便は出ていませんので、富山→羽田→成田→NYという順序になります。 今回、仕事ということもあり、大工道具、パンフレット・・・スーツケースにパンパンに入れて飛行機に乗り込みましたので上記の移動だけでも大変・・・。
快適なフライトでなぜか出発前よりも元気になって(!?)いよいよニューヨークに到着。 しかし、日本では真夜中のはずが、ニューヨークではまだお昼前。 時差が13時間ありますので、昼と夜が逆転した状態。。。 この状態にまず根をあげたのが職人の城・・。 タクシーでグロッキー状態に。。。(どうした!若いのにだらしないぞ!)とおもっていたら、そのうち私も高さんとの会話がなぜか噛み合わなくなり・・・ (同じ会話を繰り返しする寝ぼけた2人・・ 時差ボケ?)
城をホテルに置いて、ニューヨーク市内観光をしていましたが翌日の朝から出展準備ということもあり、その日はほどほどにして体を休めました。 夜はコリアンタウンで静かにお粥を食べました・・・。 ニューヨークに似合わないお通夜のような食事。。。
翌日、展示会場はホテルから歩いて20分くらいの場所でした。 Jacob K. Javits Convention Center が会場になります。 東京で言えば、ビッグサイトみたいな大きな展示会場ですね。 充分休んで気合いばっちり! 会場に入り、朝8時から設営開始!
日本から展示品を送る時は1時間もあれば設営できるだろう、と考えていましたが少しでも展示品を良く見せたい・・と思って3人でいじってるうちにあっという間にお昼に。
夜は、ニューヨーク大使館に夕食に招かれました。
展示会初日、日本人が日本の工芸・技術をPRするんだからと日本から持ってきた和服を着て、ホテルを出ました。 着物というのは不思議な力をもっています。 これを着て街を歩いているだけでたくさんのニューヨーカーが声をかけてくれました。 「コニチハ!」「アリガトウ!」「オハヨウ」 帽子をとってお辞儀してくれるオヤジさんや、会場入り口に立っている女性は日本語を教えてほしい、と話しかけてきました。 お互いなぜかニコニコ笑顔に。
日本には素晴らしい着物文化があるのになぜ普段の生活で定着しなかったのでしょう。。 街を歩いていて誇らしく、嬉しく、少し悲しくもありました。
こんな風に初日から気合いは入りっぱなしでしたが、開場までの時間、ずっと頭の中で 「遠い日本の裏側まで来たけど、組子欄間がこの国の人達に受け入れられるのだろうか?」 そのことばかり考えていました。 来場者はうちのブースの前を素通りするのでは? そんな思いです。。。
開場から1時間後・・・その心配は一瞬にして吹き飛びました。 たくさんの人達が、なだれのようにタニハタのブースの周りに集まり、質問攻めに合いました。 初日用意したパンフレットは半日で無くなり、急いでカラーコピーで対応しましたが、追いつきません。。
スタッフは、現地の女性も含めて4人体制でしたが、休憩する間もなく、あっという間にその日は終わりました。 組子の美しさ、国産ヒノキの木の香り、鉋掛けの音、木を組む人達の声に引きつけられて、人が集まり、その人を見にまた人が集まる・・・という感じです。
「日本もアメリカも反応は同じだ。モノづくりは素晴らしい!」とおもった次第です。
その後、四日間 波はありましたが、感触は同じ。 ジェトロさんからも「タニハタさんのブースが一番賑わっていましたよ。」という声をいただきました。 お陰様で名刺やコメント用紙も山のように集まりました。
日本に帰ると英文でメールが数件入っていました。 見積り依頼のメールも入っています。 ここからが始まりです。 年内までに「ニューヨークの住宅、ホテルに組子欄間を設置しました!」というお知らせができるようにまた、社員全員で頑張っていきたいと思います。