タニハタでは3年ほど前、組子製作に使用する木材を北米産(カナダ ベイヒバ材)から国産木材(ヒノキ、杉材)に全面的に切り替えました。日本に多くの伐採期を迎えた木材があるにもかかわらず、外国産の木材を使用することに違和感をずっと持っており、自社組子の海外への販売比率も増加していることから、3年前に思い切って国産木材に主材料を切り替えた次第です。
アメリカ産の木材は、価格も安く、比較的流通量も安定して使いやすい印象があったのですが、現在コロナ禍でアメリカ産の木材価格が高騰し、1年で価格が約六倍になり入手困難になっているとのこと。私も長い間この住宅業界で仕事をしていますが、木材価格が1年で六倍になった、というのは記憶になく、異常な事態に陥っていると感じております。
(この状況は、北米産の木材だけではなく「金」「銀」「銅」「錫」などあらゆる鉱山資源も1年ほど前から供給不足になっており、世界的に資源価格が上昇という傾向になっています。)
木材価格高騰により、これまで海外産の木材を使用していた住宅会社、家具、建具メーカーが木材調達が困難なことから、納期の遅れや製品価格の高騰など発生することが考えられます。当社の仕事にも影響しないように、しばらく業界の状況を慎重に見守っていきたいと思います。
尚、影響がでていますのは北米産の木材で、<組子用に使用する無節の国産木材>は未だ影響がでておりません。
又、タニハタでは約1年分の国産木材をストックしております。
組子製品も1年間は、価格を上げる予定はありませんので、タニハタの組子製品を検討されている方は安心してお問い合わせいただければと思います。
今朝、国産ヒノキと杉材が入荷しました。ここから半年ほど時間をかけて材料を乾燥させます。社会が大きく動いていますが、こういう時こそ、じっくりと腰を据えてやっていきたいと思っています。