タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

組子の製作体験(4月)

4月3日
昨年に引き続き、スウェーデン王立リンショーピング大学の学生が来社されました。
今回も木工作家の小松研治先生にアテンドいただき、マルムステン家具デザイン学部の先生1名と学生9名に工場見学や組子製作体験を行っていただきました。

普段からものづくりをしている学生さんなので、組子体験も説明なしで完成されるかたが何名かいらっしゃいました。

学生の方に鉋でヒノキ材を削っていただきました。
均一な薄さの鉋屑ができて、弊社の職人も驚いていました。

最後は学生の皆さんと、弊社職人全員でスウェーデンのモノづくりについてのことや木材使用の考え方について意見交換会を行いました。

スウェーデンでは日本よりも環境に負荷をかけないモノづくりに力が入っており、学校の実習でも製造過程のすべてで炭素排出量の計測を行っているとのこと。また木材の節が入っている部分も、処分することなく全て使い切るということが重要になっています。

ヨーロッパの木工技術の考え方や環境問題に対する取り組みも大変参考になりました。
また学生の皆さんの積極的に学ぼうとする姿勢に我々もとても良い刺激を受けました。
今後もこういった機会を大切にしていきたいと思います。

西川

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4月8日 
インドネシアより 24名の方々が工場見学・製作体験に来社されました。

皆さん、組子の製作体験が始まると顔つきが変わり、中には職人顔負けの速さで三つ組手・竜胆・胡麻をあっという間に完成させてしまう方もいらっしゃいました。

自由参加の鉋体験では、「自分のほうが薄く長く削れる!」と皆さん次々に手を積極的に参加してくださりました。

薄く、長い鉋屑が出る度に拍手と歓声があがり盛り上がりました。


薄く削った鉋屑は自身が製作したミニ組子に通し、金メダルのように誇らしげに首から下げている方もいました。

「インドネシアには日本に似たような木彫りや織物・和紙等の伝統工芸があるが、組子のような技術は初めてみた」と職人が製作している姿を真剣に

見つめたくさんの質問をしてくださりました。

最近は海外からのお客様がいらっしゃる機会も増えたため、失礼のないよう事前にその国の風習や文化等を予習しています。

国も違えば当然日本にはないような文化・風習に驚くこともありますが、毎回思うのは組子を見つめてくださるその真剣な視線はどの国の方も同じです。そして私達に組子製品に対する新たな視点を提供してくださいます。

今後も様々な国の方々とのモノづくりを通じて、世界中の人々と繋がり、持続可能な未来を共に築いていきたいと思います。

谷端美穂