タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

「香図」の由来である香道体験に行ってきました。

弊社で展開している「吉祥組子」からも分かるように、日本の古い文様や図柄には、それぞれに古くからの歴史があります。今回紹介する「香図」は、水平線と垂直線から成っており、室町時代に完成したと言われる「香道」に由来を持つ和風図柄です。

お客様から度々ご質問をいただくこの図柄について、その由来である「香道」をより深く理解するため、香舗伽羅-金沢-様にて香道体験をしてきました。香図が誕生した由来に触れながら紹介させていただきます。

〇香道とは
日本には、およそ500年も昔から、「香道」があります。華道・茶道とともに「香道」は日本三大芸道の一つと言われています。香道とは、香木の微細な違いを聞き分けながら、和歌、歴史、季節などを題材に香りを楽しむ芸道です。
代表的なものに、香りを聞き分ける「組香」という遊びがあります。「組香」というのは、参加者が何種類かの香りを聞き、何番目がどの香りだったかを聞き当てるゲームのようなものです。参加者の優越を決めるものではなく、あくまでもその香りやテーマ、空間を楽しむ文学性、芸術性の高い風雅な遊びです。
(引用:https://www.kyara.co.jp/experience)

今回は、代表的な組香の一つである「源氏香」を体験しました。

5回お香をたいて香りを聞き、どの香りが同じであったかを当てる組香で、全ての香りを聞いたあと和紙にお答えを記します。お答えは、まず縦線を5本書き、右から順番に聞いた香りが同じ場合、線の上部を横棒でつなぐのですが、このお答えの図が組子の図柄としても用いられる「香図」の由来となっています。

約1時間のプログラムを通じて、当時の遊びを体験しながら日本の伝統に触れ、何百年も前の歴史に思いを馳せる貴重な時間を過ごすことができました。私たち組子屋にとって、日本の伝統を伝える役割を担う以上、歴史を学び、それを自ら体感し理解することは欠かせないと感じています。

これからも、歴史や伝統を深く学び続けながら、日本の組子を世界へ広めていくことに努めてまいります。

杉本