タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

経済産業省 「BrandLand JAPAN」事業の最終報告会がありました

浅草橋ヒューリックホールで行われた「BrandLand JAPAN」の最終報告会に行ってきました。
「BrandLand JAPAN」とは、経済産業省が<世界へ挑戦する中小企業>の支援を行うプロジェクトで、昨年8月よりスタートしました。
(60件の応募の中からタニハタを含む12件のプロジェクトが採択されました。)
タニハタでは海外からの売上が全売上の約20%を占めるようになり、これからも海外販売が増える傾向にあります。

また、製品である組子らんまもより装飾的に、アートに近い組子作品の引き合いが多くなっており、芸術・文化の発信地でもある<パリ>に拠点を持つ必要性がでてきました
今回、経済産業省はじめ事務局である凸版印刷さん、ジェトロさんからもアドバイスや様々な支援をしていただき、何とかパリ~欧州への展開の拠点をつくることができました。

最終報告会では、関係者150名が集まり、タニハタの海外展開の成果と今後について発表させていただきました。
会の最後、三越伊勢丹HDの元社長・大西洋氏から「タニハタの組子が一番印象に残った」と言っていただき、とても励みになった次第です。

経済産業省 「BrandLand JAPAN」事業の最終報告会

「かがやけジャパンブランド」というテーマで経済産業大臣の世耕弘成氏からもコメントをいただきました。
これから少しずつ時間をかけて欧州への実績を増やしていくつもりです。
関係者の皆様に感謝です。 谷端

日本商工会議所様、経団連様の広報誌に組子欄間を掲載していただきました。

日本には「経済三団体」と呼ばれる3つの経済団体があります。

1 日本の東証第一部上場企業を中心に構成され日本経済団体連合会(経団連)
2 日本各地の商工会議所(中小企業)を会員として組織される日本商工会議所
3 企業経営者が個人の資格で参加する経済同友会

上記の組織は会員向けに広報誌を発行されていますが、その紙面にタニハタの組子らんまが掲載されました。(経団連様、日本商工会議所様)

経団連様の広報誌

月刊「経団連」には昨年納入させていただいた大柄の組子らんまが掲載されています。
海外から大臣や知事などが経団連を訪問された時に、組子らんまの前で記念撮影されるとのことです。(写真はアメリカ・インディアナ州知事、イリノイ州知事、アイルランド副首相、スウェーデン労働市場大臣・・)

日本商工会議所 広報誌 組子 石垣日本商工会議所様が発刊している月刊「石垣」表紙に組子らんまが使用されました。「今月の逸品」としてタニハタのことが紹介されています。

最近は、海外の方に日本をアピールするインバウンド向け施設などにもタニハタの組子が使用されるケースが増えてきました。
世界に通用する日本のインテリアデザインとして定着してきているようです。
組子が全く見向きもされなかった時期を思えば、本当にありがたいことです。
感謝です。

 

「麻の葉マーク」はタニハタの登録商標です。

麻の葉柄 マーク タニハタの登録商標

1959年、「谷端組子店」としての創業以来、当社では麻の葉マークをシンボルとして使用してきました。
麻の葉は魔除けの意味もあり、古来より神事や祝い事に用いられてきた吉祥のしるしです。
「麻の葉マーク」はタニハタの登録商標であり、その繊細で美しいデザインはタニハタ組子の独自性と品質の証でもあります。
これからもタニハタは、このマークと共に歩んでいきたいと思います。

タニハタ テレビ放送 予定

テレビ放送のお知らせ (タニハタの組子がテレビ放送されます。)

和風総本家スペシャル 【テレビ大阪、テレビ東京 全国放送】
「2018世界が注目するニッポン」  2月15日(木)21時~

去年、ドイツで行われた「iFデザインアワード」にてiPhoneやフェラーリ、BMW
と肩を並べて金賞を獲得した「タニハタ組子」が紹介されます。(約15分)
http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/wafu/

おもてなし中部「さらさらサラダ」【NHK総合】(中部7県)
3月16日(金) 午前11時30分~12時

海外の観光客が見て驚く「富山の工芸」としてタニハタの組子が紹介されます。

KNB放送 金曜ジャーナル特集
富山~日本がかかえる課題にスポットライトをあて、そこに挑戦する個人、企業などを取り上げるコーナーに株式会社タニハタが取り上げられます。

1月12日(金)午後18時30分~(約9分)

フランス研修を終えて   業務:山本梓  2018/1/18~22

「今後は欧州にも組子を販売していく」という会社の方針で昨年、私達女性社員にも欧州視察の声がかかり、ついにその日がやってきた。
羽田空港から約12時間。
初めてパリにきた。日本とは全く違う景色、違う人種、車もフランスやドイツの車ばかり。ヨーロッパに来た実感がした。とても古い建物が建ち並んで、イメージ通りのパリ。日本で見るヨーロッパ風の建物と違って、一棟一棟から歴史が感じられた。この街に現代的なビルが建っても似合わないとすぐに感じる。
ただ、初めて来て驚いたのが、街中の落書きやごみ。嫌でも目に入ってくる、ものすごい量だった。美しい街ではあるけれど、少し印象が変わった。
郊外にはオフィスビルのようなガラス張りのビルが多い。ホテルまでの道中、建築用のクレーンがたくさん見られた。古い建物ばかりで、引っ越しも窓にクレーンをかけて荷物を出しているようだった。


最初に訪問した木工の工房では、各職人さんが自分のスペースを持ち、各自で管理されていた。日本と同じような機械での作業。組子のカタログやサンプルを差し上げたとき、言葉はわからないが、とても目をきらきらさせて嬉しそうな表情が印象的だった。

魚の骨や鱗を原料にして接着剤を作るのだそう。すごい。

修道院のステンドグラスを修復する若い女性達。

水に濡れた絵画を修復する日本人の女性も。

皆、新しいものを一から製作するのではなく、すべて古くなったものを修復していた。見かけだけではなく、作り方や仕上がりまで当時と同じものを目指すことは、簡単ではないし、時間もお金もかかる。でも、フランスではそれが当たり前で、むしろ昔ながらの作り方、直し方に価値を見いだす国なのだと感じた。

ルイヴィトン美術館は、来る人を圧倒させる美しい建物で、入る前からワクワクした。建築家「フランク・ゲーリー」が設計したこの美しい建物は、ルイ・ヴィトンというブランドイメージを輝かせるためにいろいろな工夫をしたのだろう。建築部材の使い方、ガラスの壁面の使い方がダイナミックで、開催していたニューヨークのMOMAのアートも心から楽しむことができた。この建物の中を歩いて「ブランドを構築するとは?」私なりにいろいろ考えさせられた。

最後に日本の有名な建築家 坂茂氏の「ラ・セーヌ・ミュージカル」を見学。
セーヌ側沿いに日本の籠目柄の格子を取り入れた音楽堂を建てる・・その心意気が素晴らしい。

フランスの大型ホームセンターも視察。

七宝柄。

大工道具もいろいろ。

3日目、午前中はルーブル美術館へ。あいにくの雨。

想像していたより何倍も広い敷地に、大きな建物。何世紀も前に、歴史上の人物がいた場所に自分が立っていると思うと、すごく感動した。
ここには芸術に詳しくない人でも名前を聞いたことのある作品がたくさん並んでいる。ただ、美術品以上に建物のつくりや内装に目がいく。柱から扉、天井まですべてに手が加えられ、何百年も前のものとは思えない美しさだった。今思えば、これもフランスの職人さんたちが、昔の形を残すよう技術を駆使して補修してきたおかげなのだろうと納得できる。

その後、メゾンエオブジェの会場へ。初めて世界規模の展示会に来たが、まず会場の広さと出展者数の多さに驚いた。展示方法もさまざま。

スペインの陶磁器の会社は、壁面パネルに大柄の麻の葉を使っていた。ゴールドの金属製でとても華やかだった。日本の吉祥文様と知って使っているのか、ただデザインが好きで使ったのか。どちらかはわからないが、磁器でできたヨーロッパの人形が麻の葉の前に並んでいても違和感がなかった。私は麻の葉を見ると必ず「和」のイメージに縛られるが、ヨーロッパでは独自の感覚で新しい使い方を生み出しているようだった。

最終日、午前中はヴェルサイユ宮殿へ。整備された広い庭に、シンメトリーの宮殿。完成までに20年かかったという。現代では、同じ規模のものは造れないだろうと思うと、大切に補修して、何世紀先にもこの形を残しておきたいという気持ちがよくわかった。

ガイドさんの説明を受けながら各部屋を回った。目につくあちこちの絵や家具、置物にストーリーがある。絵の中に現実の出来事を暗示させたり、体だけ若く描いてみせたり…
そんなトリックが多く、とても興味深かった。天井画に日本の甲冑が描かれていたのも嬉しかった。鎖国中の日本と遠く離れたフランス、空を飛べるようになった現代でも遠く感じるのに、そのころ日本はどんな印象だったのだろうと、すごくワクワクした。

今回のフランス研修で、日本人がどれだけ几帳面で神経質、繊細かということに気付かされた。日本人の中でも個人差はあるが、それを差し置いても日本人は繊細。それは悪く言われることも多いが、私は日本人が誇るべきところだと感じた。

フランスに住み働く日本人の方にもお会いして話を聞いたが、こんなにも環境の違う国で働くということは想像以上に苦労があったのではないかと思う。しかし、とても楽しそうで輝いてみえた。前向きな姿勢を見習いたい。

また今回、時々英語で話す機会があった。観光客が非常に多い街なので、未完成なカタコトの英語でも理解してくれる人が多く有難かった。そして、もっと話したいと思ったので道を聞いてみたりした。正しい言葉を話すことも大事だが、積極的に話すことで伝わるものだと痛感した。英会話レッスンのおかげか、割と返事を聞きとることもでき嬉しく感じた。

最後に、大げさだが組子は日本人を物語るような製品なのではないかと思う。見かけだけでなく、どれほど精密で丁寧に作られた製品か、どんな思いが込められているのか、そこを理解してもらうことで、ただの木製品ではなく、空間のシンボル的なものに変わる。今後、海外から問い合わせがあれば、表面的な部分だけではなく、より詳しく丁寧な説明ができるようにしたい。また、完璧ではなくても、海外のお客様とコミュニケーションを取れるよう積極的に英語を勉強していきたいと強く感じた。この貴重な経験を必ず今後に生かしていきたい。

向島、冨田の3人で記念撮影。

組子のデザインを取り入れた日産のコンセプトカーが発表されました。

組子のデザインを取り入れた日産のコンセプトカーがアメリカで発表されました。
そのイメージビデオも発表されました。

タニハタの組子もイメージビデオに使用されて後半に映ります。
日本の住宅の中で使用されてきた小さな技術・意匠が、世界に向けて広がっていくのは本当に嬉しいです。
組子意匠は幾何学模様がベースとなっていますが、その世界は業種、国、時間を超えていろいろなものに繋がっているなぁ・・と感じます。
時間、地域を越えて「人」が根源的に美しいと思えるもの・・・ これからも追求していきたいと思います。

 

https://www.youtube.com/watch?v=SV_cEI45XBM

大手町・経団連会館に美術組子を納入させていただきました。

「経団連会館(大手町)」に組子らんまを納入させていただきました。


大手町 経団連 組子 設置

日本経済団体連合会(経団連)は、わが国の代表的な大企業(1350社)から構成されている団体です。

その経団連の本部が入居する「経団連会館(大手町)」に組子らんまを納入させていただきました。

経団連は、日本の政治、行政、労働組合、市民を含む幅広い関係者との対話を進めており、この会館もいろいろな会合に利用されている施設になります。

今回納入させていただいたタニハタの組子らんまの前で、国内外の要人の方々が記念撮影される、と聞いております。

本当にありがたい限りです。

設計・施工・空間デザイン
・清水建設株式会社 様
・株式会社日建スペースデザイン 様
・株式会社Jフロント建装 様

厚み145ミリのウォールナット無垢材天板を事務所に設置

タニハタの富山工場 事務所部分の増築がほぼ終わり、打ち合わせのための天板や椅子を設置いたしました。
タニハタ事務所 ウォールナット天板
設置した天板はブラックウォールナット無垢材。
厚み145ミリ、幅900ミリ、長さ3000ミリという大判無垢材で設置も8人ががりで行いました。重量だけでも300キロ近くある思います。

組子屋が使う天板ですので脚部分は、「角麻文様」とこだわって製作いたしました。
加工に2ヶ月以上かかりましたが、苦労した甲斐あって重厚感のある空間に仕上がったと思います。

タニハタ 天板用組子タニハタ 天板用組子 麻の葉

普段は、杉、ヒノキ、ヒバなどの白木系を材料にしていますが、今回事務所に使用した素材は、普段使用しないウォールナットを中心にタモやケヤキなどの広葉樹を材料に使用しました。広葉樹は反りやねじれが大きく、組子で製作するには、いくつかの壁をクリアしなくてはなりません。そのためのテスト製作になります。

時間はもうしばらくかかりますが、従来の材料にとらわれず、組子の世界をどんどん広げていきたいとおもっております。

組子 光と影の世界

1933年 日本の作家「谷崎潤一郎」はその著書「陰影礼賛」の中で日本的な美は「陰翳」、つまり「影」に宿ると書きました。

生活道具から工芸品、建築、トイレに至るまでこの大地で我々の祖先が作ったもの、儀式は「陰翳」でこそ映え、より一層の美しさを増すと。

光と影にたたずむ生活。

日本人が古来持ち合わせていた美意識。

日本の家から四季を感じることができる「庭」がなくなり、日の光が家の中に差し込むことが少なくなった頃から、日本人の何かが変わってきたのかもしれません。

組子と照明 光と影の世界
先日、新宿の組子ギャラリーに立ち寄った際、床をふと見ると組子の影が映っていました。
最近はLED照明を組子の背面から当てることが増えたのですが、床に組子の影が映り込むことはありません。

時間と共にうつろう日の光と影。

そういうものを意識する心の余裕も持ちたいものだなぁ・・と感じた次第です。

サントリー様に組子を使っていただきました。

今年発売したサントリーのジン「ROKU」の商品写真にうちの組子を使っていただきました。白を中心とした日本的な色使いでお洒落な感じのお酒です。

サントリーさんは「日本ならではの魅力を持った“ジン”をつくりたい」という想いから今回のジャパニーズクラフトジン「ROKU」を開発されたとのこと。今後ヨーロッパやアジア圏にも進出して販売されるそうです。

彫刻を施した六角形のガラス瓶に合わせて、組子も六角形の亀甲文様になりました。「六」という数字は「禄」(幸せの意)につながるので、中国では縁起の良い数字とされます。 お洒落で縁起の良いお酒・・ 世界中でヒットしてくれたら嬉しいです。

サントリー様に組子を使っていただきました。

夏休み わくわくジュニアセミナー 組子製作体験会開催しました

7月22日に富山市のサンフォルテにてわくわくジュニアセミナーが開催され、組子の製作体験教室を開催いたしました。

今回は、富山県女性財団様企画のイベントでしたので、弊社から女性が二人講師として参加。

組子の説明を数分し、製作パーツを渡してから
「組み方は教えません!がんばって自力で作ってみてください!」と言うと、
「えっ教えてくれないの?」と、最初は眉間にしわを寄せていたお子さんも、
コツを教えると次第に真剣な表情で組上げていき、

完成したころには笑顔で「できたーー!」と嬉しそうに声を上げたり、
「はぁ~ん。こりゃぁよく出来とるわ。」と感心したりと、とても可愛らしかったです。

はじめは後ろで見学されていた親御さんも、
徐々に前に出て、「そこはもっと角度を意識して!」や、
「ちがうちがう!このパーツを使うんでしょ!」などと、
お子さんと一緒になって組子と格闘していらしたり、
組子について熱心に質問していただいたりと充実した製作体験になったかと思います。

夏休み わくわくジュニアセミナー 組子

全員に同じ部材を渡しているにもかかわらず、
私たちの見たことも無いような形に組上げていくお子さんが多数見受けられ、
子供の発想力の凄まじさを痛感した次第です。

組子の説明をしている中で、欄間を知らないお子さんが多く、
この機会に日本の伝統文化について関心を持っていただけると幸いです。

冨田

福井「永平寺 山門」柄の組子を設置させていただきました。

絵語り組子「永平寺 山門」柄を高齢者向住宅「アーク向陽」様(福井)に設置させていただきました。

福井 永平寺 組子

今回、福井の名所をご希望ということで「東尋坊」か「永平寺」か最後まで迷われましたが、最終的に「永平寺」ということになりました。
(福井・永平寺様に許可をいただき製作させていただきました。)

1階と2階の間の階段踊り場部分に設置させていただき、1階または2階どちらからも
この組子が見られるようになっています。

最近はアート的な美術組子の製作も多いですが、今回のように地元の方に愛着のあるわかりやすい意匠もタニハタではおすすめしております。特にご高齢の方が集まる施設などは、地元の名所をモチーフにした組子が大変喜ばれます。
木の香り、質感、繊細な組子意匠は、見る方の五感を刺激して、絵画などの美術品にはない印象を与え、空間に格調をもたらします。

不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

講演の予定

ドイツのデザインアワード「iF DESIGNAWARD」の説明会が7月6日 大阪イノベーションハブで行われます。

タニハタは今年、最高賞である<金賞>を受賞しましたが、受賞企業の成功例ということで約15分ほどプレゼンテーションすることとなりました。

これから海外販売を始めようとおもっている製造業の方、
海外のデザインアワード受賞をめざしておられる方、
伝統工芸の魅力を海外に発信されたい方、
参加無料ですので、お気軽にご参加いただければと思います。

「iF DESIGNAWARD」大阪説明会

他 講演 予定

JR東日本主催「富山を学ぶ講座」 8月22日

会場:神田万世橋教室  「秋葉原」電気街口より徒歩4分
募集定員: 50名
対象:JR大人の休日倶楽部メンバー 参加費別

13時30分~15時

タイトル 「組子欄間の世界」

わくわくジュニアセミナー 小学生・組子製作体験会 7月22日

会 場: 富山県民共生センター「サンフォルテ」
募集定員: 80名
対 象: 小学3~6年生
費 用: 無料

https://www.sunforte.or.jp/event/svEveDtl.aspx?servno=979

   サンフォルテでは、組子のものづくり体験ができます。

組子製作体験会について 参加者の方のコメントをいただきました。

「組子製作体験」で来社される団体様が増えています。

最近で見ますと・・

5月27日  富山県建築士・女性の会の皆様 23名
6月1日  就業支援事業所の皆様  11名
6月5日  富山市高校の皆様 10名

組子製作体験に来られました。(写真は富山県建築士・女性の会の皆様)
組子製作体験会について

内容としては・・・
1 伝統木工技術「組子」とタニハタの紹介
2 国内外の伝統的モノづくりについて最近の傾向
3 木材について
4 デザインについて

1~4の話しと組子製作体験になります。
約1時間~90分ほどになります。

特に専任のスタッフがいるわけではありませんので
(職人が応対いたしますので)
個人の方の製作体験・工場見学申し込みは時間の都合上お受けしておりません。
(最低10人での事前申し込みをお願いしております。)

タニハタ 組子製作体験 詳細

よろしくお願いいたします。
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体験後のコメントも届きました。当社としても大変励みになります。

・70代の職人の方が若い職人の方に、技術だけではなく魂も伝授していっているのが素晴らしい。
・職人の方のお人柄や社風に心が動かされ、いいものはこういう場所から生まれるのだと実感しました。
・最近、テレビゲームにハマり部屋にばっかりいる息子になにかさせてみたいと考えていました。息子は細かい作業が結構好きなのでこれならと思いました。
・社歴、時代との兼ね合い、歴史を感じました。
・体験が楽しくって帰りたくなかった。
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世界のデザインカンパニー・ランキングで183位となりました。

今年3月に受賞したiFデザインアワード金賞受賞により、株式会社タニハタは世界のデザインカンパニー・ランキングで183位となりました。(iFデザインアワード過去3年間の受賞履歴に基づくランキングとなります。)

日本の会社ではベスト30にランクインです。 2017年6月現在

ちなみに上位はソニー、サムソン、LG、アップル、BMWなどの大手メーカーになります。
タニハタは、社員数20人にも満たない小さな会社ですが、心意気だけは
世界の大会社に負けないつもりで社員一同やっております。

これからもひとつひとつ実績を積み上げていきたいと思います。

書籍『世界に響け職人の心意気』 増刷となりました。

5年前に発刊しました書籍『世界に響け職人の心意気』がお陰様で増刷となりました。 アマゾンや下記出版社で購入することができます。

アマゾン
リックテレコム(出版社)
紹介ページ

5年前と比較して、業界、当社をめぐる環境もいろいろ変わってきていますが、この頃に書いた思いは今と全く変わっていません。

組子について、伝統について、ものづくりについて、職人について・・・自分の経験を元に私なりの考えを綴っています。

当社も組子製品が全く売れない時期があり、本当に経営が大変な時期がありました。
お陰様で、現在は日本はじめ海外からも組子の引き合いが多くなり、何とか経営も軌道にのりました。
どうして立ち直ることができたのか・・・ビジネスに行き詰まっている方がおられたら少しは参考になるかもしれません。

多くの方に感謝です。

ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)にて組子が展示されています。

現在、ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)が開催中です。
(当社の組子欄間も展示しております。)

ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)にて組子が展示
ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)にて各種組子が展示

ICFFは毎年5月にニューヨークで開かれる北米で最大規模の現代家具見本市です。
世界中のインテリアデザイナーや建築家、小売業者などが家具やマテリアル、照明、雑貨などを出店しており、500以上のブースが立ち並ぶ大きな展示会です。

当社でも5年前に出展いたしましたが、この展示会を機に海外への組子販売が徐々に増えてきました。

NYにお住まいの方はぜひお立ち寄りください。

会期:5月21〜24日
会場:ニューヨーク、ジェイコブ・K・ジャビッツ・コンベンション・センター
The 29th annual ICFF NYC, North America’s platform for global design, will map the newest frontier of what’s best and what’s next at New York City’s Jacob K. Javits Convention Center, May 21-24, 2017. Registration is now open.
2017 Dates-Trade Sunday,
Jacob K. Javits Convention Center (11th Avenue at 38th Street) New York City

CRAFITS Inc.
225 W 36th Street. Suite 603
New York, NY 10018

NHK「デザインあ」で組子が放送されます。

NHKEテレ(教育テレビ)で放送している<デザインあ>という番組にタニハタの組子が登場します。

4月26日(水曜日)朝7時25分~放送予定

http://www.nhk.or.jp/design-ah/

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下記 番組HPより

デザインには、商品デザイン、工業デザイン、グラフィックデザイン、衣装デザイン、キャラクターデザイン、建築デザイン、音響デザインなど様々な分野があります。
そこに共通する目的は、観察や洞察によって物事の本質を見つけ出し、アイディアや工夫を加えて、さらなる使いやすさだったり、美しさだったり、心地良さを生み出すこと。

つまり、デザインとは、人とモノ、人と人を「より良くつなげる」ための観察・思索・知恵・行動のプロセスです。
「デザインあ」は、私たちの身の回りに当り前に存在しているモノや空間をデザインの視点から見つめ直すことでデザインのおもしろさを発見してもらい、「デザイン的思考」を育むきっかけとなる番組です。

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素晴らしい番組コンセプトですね。
私も年に何度か地域の子供達と組子製作体験を一緒にしたりしていますが、
工場に入ってワイワイとしていた子供達も、組子の体験が始まると一斉に静かになり、目が輝きだすのがわかります。

一気に組みつけをする子供。
じっくりいろいろな組み方を考える子供。
友達と相談しながら組み方を考える子供。
組み付けた組子をいろいろな角度でじっくりと眺める子供。(何に使うか妄想?)

どれも正解。そして最後は皆、笑顔。
<デザインあ>タニハタの組子が登場

番組のコンセプトにある<観察・思索・知恵・行動>のプロセスは重要で、子供が大人になり自分の思い通りにいかない時、「壁」を乗り越える力にも繋がると思います。

私も小さい頃、こんな番組をみていたらもっとさわやかな笑顔になれたかな(笑)
素晴らしい番組です。
子供向けですが、大人の方もぜひ見ていただきたい番組です。

2017ミラノサローネ – ミラノデザインウィークへ イタリア 視察2 

初日のミラノサローネ視察で最も印象に残った会社があります。
Riva」という木製家具のメーカーです。

ここだけ見ると何の会社かわかりません。。

ブースには、ランボルギーニが置いてあり、かなり人目をひいていました。
また、大きな無垢の天板が数多く展示してあり、天然無垢材にこだわっている感じがブースにみなぎっていました。

展示品の中には、木と樹脂を融合させた天板も展示してあり、古い伝統だけではなく、新しい技術にも挑戦している様子がみてとれました。

一方、トリエンナーレ美術館の庭には、Rivaが製作した木製のハチの巣があり、蜂が世界的に減少しているという環境問題を地域の子供達に提起していました。

木の扉を開けるとハチがたくさん。。

ただ家具だけをつくるメーカーではないことはその展示内容からもみてとれました。
う~~ん ぜひこの会社に行きたい。。

ミラノの北部「カントゥ」という地域にリーバ本社があり、そこに行けば展示品などを見ることができる、ということでミラノ最終日は電車に揺られて職人達と行ってきました。

PM2時過ぎに着いたのですが、イタリアの会社の昼休み(シエスタ)は何と3時間!閉まっている雰囲気。。

展示場の前で立っていると、女性が「ボンジョルノ~♪」と陽気に出てきて一安心。
中を見せていただきました。日本では見ることできない無垢の家具、昔の木工機械、道具が所狭しと並んでおり、全員興奮状態。

しかし、カメラはNGということでここでは紹介することはできません。(残念!)
何とかお願いしてこのすごい天板を1枚だけ撮影させていただくことができました。
何と 奥行12メートル、幅2メートル、厚み150ミリの無垢天板。

私の体が小さく見えます。
ブルドーザーが傾くくらいの大きな木材を掘り起こしています。

ここは、環境に配慮して木を伐採して材料にするのではなく、災害などで倒れた木や地中に埋もれた木を使う方針で、その考えに共感した世界中のデザイナーとこの会社がコラボして製品化しているとのことでした。そしてその家具を世界中に販売しています。(日本でも販売しています。)

同じ木材加工業者としてたくさんの刺激を受けました。素晴らしい。
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ここのカントゥという地域は木工が盛んで、木工機械メーカーもあるというので帰りに見せてもらいました。

帯鋸、手押し、自動鉋盤、ランニングソー、パネルソー・・日本の建具加工でもおなじみの小型機械も多く、親近感がもてました。
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このカントゥから車で20分ほど行ったところに「コモ湖」という湖(リゾート地)があります。

2年前、イギリスのお客様から「コモ湖」をイメージした組子を製作依頼されたことがあります。

その時は時間の都合上、コモ湖には行くことはありませんでしたが、イタリアというと「コモ湖」が思い浮かぶくらいに自分の頭の中に入り込んだ現場になりました。

場所も近いので、このコモ湖まで行ってみようということになりました。

高級な別荘がたくさん建っています。


湖は美しく、花が咲き乱れ、鳥がさえずり、そんな素晴らしい環境の中でイタリア人が、カフェのテラスで和やかにワインを飲む・・あ~これぞリゾート。。素晴らしい環境でした。

ミラノに戻ってきて、駅を出ると有名な建築物「垂直の森」が見えました。
開発によって自然が失われ、コンクリートジャングルと化している現代の街に一石を投じた建物です。
ただ美しくデザインされたモノを作って販売するだけではなく、「環境」「社会」というものを意識してモノヅクリすることが、これからもっと重要・・ということを今回の視察で教えてもらいました。
私達は現在~未来の子供達にどんな社会を残したいのか? 組子の材料に「木」を使っているからこそ、そこの核の部分をもっと突き詰めて考えて実行していく必要があると感じた次第です。
小さな会社ではありますが、諦めずに職人達と進めていきたいと思います。

2017ミラノサローネ – ミラノデザインウィークへ イタリア 視察1

毎年4月にイタリア・ミラノで開催される、世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ 国際家具見本市」に行ってきました。期間中は、ミラノ郊外で開催されているミラノサローネ以外にもミラノ市内で数多くのデザインに関する展示会(フォーリサローネ)が開催されています。

最近では、ミラノサローネとフォーリサローネを合わせて「ミラノデザインウィーク」という名称で呼ばれており、期間中は100万人規模の人々で賑わう世界最大規模のデザイン祭典となっています。

タニハタでもヨーロッパからデザイン組子の引き合いが増えており、世界のトップデザインの傾向を知るために若手職人達と共にミラノまで行ってきました。

(今回視察に行った職人は、谷端、黒田と酒井です。)

  • ミラノサローネ 国際家具見本市

初日は、ミラノ郊外ロー市にある見本市会場・Rho Fiera Milano(ロー・フィエラミラノ)に行ってきました。

2017ミラノサローネ開場

朝9時30分 開場とともに人がなだれ込みます。。
人混みの先が見えないくらい広い会場。

やはり家具デザインといえば「椅子」。

2017ミラノサローネ 光る椅子見ているだけで楽しくなってきます。

ミラノサローネ2017 椅子ヨーロッパは展示の仕方にも遊び心が感じられますね。

組子の幾何学模様のようなデザインも多かったです。
ミラノサローネ 展示品

組子かと思いました。 よく見ると紐!

Internet of Thingsという言葉は我々のような木工業界には関係ないかなぁと思っていましたが、岐阜から出展されている「飛騨産業」さんの製品をみて目から鱗が落ちました。。


何の変哲もない木の桟から光のメッセージが・・・。展示員の方の手元にあるタブレットからすぐにメッセージの内容を送ることができるようです。いつも決まったメッセージを流すのではなく、来訪者に合わせてメッセージの内容を瞬時に変えることができます。ホテルなどのウエルカムボードにいいですね。

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■フォーリサローネ
二日目は、ミラノ市内フォーリサローネや市内の建築物を見てまわりました。

最初に・・日本でも名前が知られている佐藤オオキさん率いる「nendo」。

オープン前の朝9時に行きましたが、すでに長蛇の列。。Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100 人」に選ばれている方だけあり日本人以外の方も多く並んでいました。

展示内容については正直、全く予備知識がないままに入ったので、最初は「??」だったのですが中に入って進んでいくうちに、その世界にどんどん引きこまれました。

この世界に引きこまれました。なぜか昔遊んだ近所の原っぱを思い出しました。中で歩いている人達もデザインとして変わり続けるのですね。

ひとつのデザインだけ見ていると「?」ですが、全体を通してみるとデザインが動き出します。

見る側、時間、位置によってもその印象が変わるデザイン。。

やはり自分の足でこういう展示会は見てまわるものですね。痛感。

佐藤オオキさん 今回のデザインウィークで一番印象的な展示でした。

■レクサス

レクサスのクールな世界感を「空間」で表現するとこんな感じなのですね。

闇の中に研ぎ澄まされた光が割り込み、その光が時間とともに大きく変化していく様子が、とても面白いと思いました。 日本が誇る「陰影礼賛」の新しい表現方法でしょうか。組子の世界にも通用するところがあり大変参考になりました。

■パナソニック

大手電機メーカーらしくお金がかかっているなぁ・・という印象でした。西陣織やお香、茶筒など京都の工芸家達とコラボしておられました。音響や香り、照明など五感を刺激する演出はとても迫力もあり、洗練された和の映像もとても良かったと思います。
ただ、同じ大手でもレクサスの展示は過去と現在、未来の線でブランドが繋がっていたので納得しましたが、パナの場合はどうなのでしょうか?
レクサスがトヨタから離れてブランドを立ち上げたように、パナもそういう必要があるのでは?

ミラノ・トリエンナーレ内ではいろいろな試みが行われていました。

日本からもいろいろな製品が展示されていました

岐阜から関の刃物や美濃和紙が出展。スイスのデザイナーとコラボして新しい日本刀を展示されていました。

展示会場をみて気になったことがあります。それは日本から出展している企業の多くが、<白の床、天井、壁>ほとんど白で内装を統一しているブースが多いこと。。

少し偏りすぎていないかなぁと途中で感じた次第です。
確かに展示しているものを明確に引き立てる色であり、日本らしい潔い色ではあるのですが。。 シンプルすぎるかも。。

一方、海外の展示ブースは色づかいが多く、見ていて楽しい。
国民性の違いでしょうか?

翌日は、リゾート地のコモ湖まで足を伸ばしました。

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