タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

事務所と工場の電灯をLED蛍光灯に変えました。

今日、事務所と工場の電灯をLED蛍光灯に変えました。

(LED器具が品薄になっているようで少し時間が掛かりました。)

電球はすでにLEDに変えましたが、LED蛍光灯は専用の照明器具工事をしなくてはならないことから電気工事会社に依頼しました。

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半日で工事は終わりました。

LED(蛍光灯タイプ)は従来の蛍光灯に比べて3分の1ほどCO2削減になるようです。

従来の蛍光灯に比べて、ほんの少し暗いかな?という感じです。
また、光の広がりが少ないので部屋の端が少し暗く感じます。

10年以上の耐久性がありますので取り替えの手間はなくなりますし、もちろん電気料金は安くなります。(元をとるのに10年は掛かりますが・・)

私がいる富山県は原子力発電所のない県であり、電力の規制もありませんが、無駄なエネルギーを使わない・・・身近なところから少しずつ変えていくつもりです。

次は工場の壁を取っ払って自然光が入るように工事をします。

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LEDランプに変えるだけではなく、必要な箇所だけ電気が点くようにスイッチも細かく設定しました。

これからは、小さな積み重ねが必要だとおもっています。

製品の修理について

先週、宮城県岩沼市(仙台空港近く)のお客様から3年前に購入された当社の組子スクリーンの修理依頼をいただきました。

3年経過した商品は通常、実費修理代をいただくのですが、東北被災地のお客様には無償で修理対応させていただいております。
(本日、お客様よりお礼の手書きFAXをいただきました。)
3月の震災から今回で修理依頼は3件目になります。

組子スクリーンは今年で発売して10年を迎えました。(11年目)
生産数量は10年で3万7500枚を超えました。

損得で考えると無償修理は「損」ということになりますが、
震災被害の大きさを考えますと本当に小さな「損」だと思います。
引き続き、震災支援を続けていきたいと思います。

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「和の建築」と「陰影礼賛」について

2週間前、東京出張した際に撮影したコンビニ内の写真です。

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今もこういう節電が行われているのかどうかわかりませんが、外から見ると営業しているのかな?と思うくらい徹底した節電で思わずパチリとしました。明るい照明に慣れていた現代人は、暗い照明に違和感を憶えるようですが、私はこの暗さで充分だとおもっています。

名随筆、谷崎潤一郎著「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」では日本で失われてしまった「陰翳」「ほの暗さ」の魅力について書かれています。私は5年前にこの本を読んで「照明」「デザイン」「組子」の考え方ががらりと変わりました。

昔の日本家屋には、暗い灯りの下にこそ存在する「美の世界」がありました。しかし、明治になり<陰影を消すことに執着した西洋文化>が日本に入ってきて、眩しいくらいの明るい光こそ<豊かな暮らし>の象徴と考える現代人が増えました。

本当にその生活でいいのかどうか・・・
「和の建築」について考える時、この本はとても重要な指針になります。

「電気」「灯り」が問題になっている今だからこそこの名著を読むことをおすすめします。電気が少し使えなくなるだけでオロオロする現代人こそ読むべき本かな、と思います。

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組子欄間の最高峰<三種組分欄間>を製作しました。

組子にはいろいろなデザインがありますが、<麻の葉><胡麻><桜>文様を組み合わせたこの<三種組分欄間>が私は最も美しい欄間と思います。

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今回はお客様のご要望により<胡麻柄>の部分を<神代杉>ではなく<秋田杉>で製作しました。

秋田杉の美しい色味が女性好みの優しい風合いになりました。

三種帯組分欄間 ハイグレード 高級組子

再度、福島へ。

3月27日、再度、福島県郡山市へ行ってきました。
今度は、避難所(養護学校)で働く知人のところへ行ってきました。

(他にも昔お世話になった方のところへ行ってきました。)

前回よりは時間の余裕があったので(と言っても判断したのは前日の夕方ですが)水、灯油、食糧を自家用車に満載して朝6時30分に出発。

(出発する前<福島県 浜通り>で「震度4」のニュース。。。)

気を引き締めてエンジンをスタートしました。

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前回の福島行きから10日以上経過していますので、状況も良いように変わっているだろうな・・・と考えていましたが、新潟に入って最初の高速道路給油所(名立谷浜SA)、

「ガソリン在庫切れにて閉店」の看板。

いきなりのカウンターパンチ!

「えっ? この段階でもう給油できない?」と不安に思っていたら上越で横殴りの雪。

(この時期に・・? 道路圧雪状態か・・・ )

またまた不安に駆られながら走りましたが、給油所も給油規制しながらも営業していましたので郡山まで何とか走ることができました。

今回は高速道路(磐越自動車道)がつながっていましたので、前回よりは短時間で(6時間少々で)走ることができました。

ただし、会津若松では雪が降っていましたし(スノータイヤ着用規制)、給油所もかなり給油制限(2000円までとか、20リッターまでとか)が前回同様ありましたので福島方面に行かれる方はご注意ください。

(大きな余震もあいかわらず続いています。。)

福島に入って最初のSA(磐梯山)でもガソリン給油は可能でした。
ただし、この日は2000円上限(約13リッター給油)で上り下りともかなり行列。。。
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また、ドリンク缶(ペッドボトル)関係は水以外もすべて売り切れ・・・。

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再度、気を引き締めて現地へ。

PM1時、郡山に市内に入って・・・

前回に感じた<妙な静けさ>はなく、自動車が通常どおり走っていました。

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(渋滞を見かけましたが、ほとんどがガソリンを入れるためのものです。)

所々、まだブロック塀や墓石が倒れていたり、壁が崩れ落ちていたり・・・

そうこうしているうちに避難所になんとか無事たどり着き、知人からいろいろな「生の声」も聞いてきました。

P1020787.jpg綺麗な避難所で100人以上の方が避難しているのですが、屋外は人の気配がなく静かでした。

■物資について

あいかわらず、ガソリン(灯油含む)不足が続いています。

ガソリンがあれば物資が比較的豊富な「新潟」まで行くことができるのですが・・

(福島県の位置からみて新潟県がかなり重要な役割を果たしています。)

また、放射能が水道から検出されたということから

「ペッドボトル水」「ポリタンク」「無洗米」「おむつなどの紙製品」が極端に不足しています。

■現地の放射能対策について

・昨日、現地は良い天気でしたが、洗濯物を外に干している家は見かけません。

皆、うちの中で干しているとのことです。

掃除をするときは窓を開けないで掃除している・・・との話しを聞きました。

・小学生くらいの子供の姿は見かけませんでした。聞くと「もう10日以上、外で遊ばせていない・・・」という方もおられるとのこと。。。

・やはりマスクしている方がとても多いです。
車に乗っている方もマスクをしている方が多いようです。(特に女性)

・町内の回覧板を見せてもらいましたが、<畑をやっている方は耕耘機などで土を耕さないように・・・>との記入が。。。

・毎日、<放射能測定値>をアナウンスする車が走っているとのこと。

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■放射能が壊す<普段の何気ない生活>

当然ですが、他の地区の津波被害と違い、放射能被害は目には見えない
(音もしない、臭いもしない)ものです。

大きな火や波が襲ってくれば、人は逃げますが、
平時と何も変わらない状況では人は逃げることはしません。

それが放射能の一番やっかいな部分なのかもしれません。

放射能の「測定数値」から危険を判断するしかないのです。

しかし、放射能の数値を間違って何度も訂正している状況を見ていると
数値を果たして信じていいものかどうか本当に不安になります。

最近の傾向として、県外に待避した人達がまた被災地(避難所)に戻ってきている、との話しも聞きました。

避難所や待避所の生活が(普通の生活よりは)厳しく(親類に気を遣う)、また、先述のように<放射能対策を施しながらも生活している人達>の話しを聞いて苦渋の決断をされているようです。

3.11 日本海側から被災地への行き方・注意点

3月11日に発生した東北の震災をうけ、3月16日から17日にかけて富山と福島・郡山間を自動車で往復しました。

震災から5日経つというのに、震度5クラスの余震が続き、原発建物が爆発、メルトダウン・・
テレビで白い煙が原発建屋から吹き出ている様子をみて、福島のいる親戚に連絡をとり続けましたが、連絡がとれない・・

高速道路は閉鎖されており、被災地まで行けるのかどうか・・ネットの情報も混乱しており、なかなか明確な情報が入手できない・・・
正直なところ、かなり迷いましたが、思い切って福島までいってきました。

(被災地にいる3名の幼児とその母、義父母、妊婦の計7名連れてきました。)

私のように親戚・知り合いを引き取りに現地に行きたい、
避難物資を届けに東北へ行こうかどうか迷っている方も多いと思いますので下記を参考にしていただければとおもいます。

大阪などの関西から被災地へいくには<太平洋側ルート>では困難を極めるとおもいますのでこちらの日本海ルートの方がいいと思います。

テレビでやっていますように一番の問題は車のガソリンです。
これが生命線になってきますので、常にこれを意識してください。

富山県まではガソリンを満タンで給油できます。

新潟県からは給油の規制がでてきますのでご注意ください。

ガソリンスタンドのある長岡から北の高速サービスエリアは・・・

米山SA (私の場合、上限ガソリン20リッターまででした。)

黒埼PA (規制があると思います。実質ここが高速道路上では最後の給油場所になるとおもいますが時間帯により米山のような規制が入るようです。)

高速道路は新潟市から磐越自動車道を通って津川ICまで走れます。
その先は緊急車両のみ走れますが、一般車は一般道49号線を走る方法になります。
(3月24日から磐越自動車道 規制解除で全面通行可能になりました。)

ガソリン不足のせいか渋滞はほとんどありませんが、49号線は路面が凍っていますので普通タイヤでは走れません。タイヤチェーン(またはスノータイヤ)が必要です。

津川にて検問があり、タイヤチェックあります。
私が行ったときはすでに日が暮れて49号線は路面がツルツルの状態でした。かなり危険な状態ですのでくれぐれもご注意ください。

極力、明るい時間帯で道を走ることをおすすめします。

ガソリンスタンドはいくつもありますが、給油できる可能性は(49号線では)ゼロと思ってください。

私は1BOXカーで(黒埼SAで満タン65L) 49号線を4WD状態で一人で走り、新潟まで帰ってこれました。(帰りは8人が乗っていました。)

通常の状態ですと新潟から郡山まで往復320キロくらいですのでガソリン満タンで往復を走ることができます。

が・・・・

人間の心理状態として満タンで走ったとしても・・・

「帰りの分は大丈夫だろうか?」

「もし、途中で止まったらだれも助けてくれる状況ではない・・」

そんな不安心理になります。(現地を走るとわかるとおもいます。)

そういう意味で
・少しでも省エネ走法で走る(無駄なガソリンは使わない)

・予備のガソリンを用意する。

をおすすめします。

(ガソリンはポリタンクでの給油がNGですので、ガソリン専用の携行缶が必要です。
これもホームセンターで売り切れで用意するのが難しいですが・・・)

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郡山市内までは道路に特に大きな地震被害は見られませんでした。

ガソリン、スノータイヤさえあれば郡山までたどりつけます。

携帯電話もなんとかつながります。

福島市や仙台方面に行かれる場合はこの郡山から4号線を走る方法になると思いますが、、(山形から仙台に入る方法もあるようです)郡山から先はガソリンが満足に給油できる状態ではないとおもいます。

(福島 郡山間のバスは通常運行のようですのでガソリンがあれば行けるようです。)

郡山、山形どちら経由にしても仙台方面へ行かれる場合はとにかく予備のガソリン(帰りの分)が必要になります。

私個人の意見として・・・

予備ガソリンなしで新潟←→福島を往復できる被災地は福島県・郡山市が限度と思います。

車の仕様や荷物の重さなどの状況に変わると思いますが、その先(北・仙台方面)へは予備のガソリン(帰りの分)なしでは帰ることが困難と思います。

(いわき市、福島市は車の仕様、状況にもよりますので判断つきません。)

けっして「どうにかなるさ」なんて思わないほうがいいとおもいます。
ひとつ間違えば、現地の方達に助けを求める状況になってしまいます。

現地の方達は被災された方達のことで手一杯なのですから。。

(ガソリンがかなり不足している状態ですので現地の人達に迷惑をかけないためにも、よほどの緊急事態でなければ現地スタンドでガソリンを給油しないほうがいいとおもいます。)

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※私も本音をいいますと「放射線を浴びるのでは?」
という恐怖で現地へ行くのをためらってしまいました・・・。
情けない・・・・。

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3月16日 富山 PM12時頃に出発、郡山の家に着いたのはPM8時30分でした。

(富山から郡山まで8時間30分掛かりました。)

そのあと、地元の被災された方達のために用意した灯油、水、食糧などを車から降ろし、配布、休憩したあと 七人を乗せてPM10時出発、長岡のビジネスホテルにAM3時着、事情を話して5時間だけ休み、富山には3月17日PM12時に到着しました。

途中、横殴りの雪や圧雪した道路状態にはばまれ予想以上に時間が掛かりました。

大変な24時間でした。。。

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郡山から電車、高速道路などを使って日本海側に出る方法はありません。
(高速バスは一部 対応始めているようですが・・・)

郡山では一日/千円分しかガソリンが買えないそうです。

それも朝から並んで・・・  全員が買える訳ではありません。

ガソリンを貯めて県外にでるしか郡山からでる方法はありません。

車を持っていない人もおり、海からは放射能汚染が・・・
家の中にとじこもっているしかない状態で
まさに陸の孤島状態です。

郡山市内は断水状態の場所が多いので「水」不足、
食糧不足、トイレットペーパーなどの消耗品不足状態です。

地元の方達の恐怖と不満は限界になっています。

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被災された方には県外に親戚のない方も多いと聞きます。

自治体の方はぜひ避難場所の受け入れ体制を作りマスコミ向けに発表して、避難を迷っている被災者の方たちを受け入れてあげてください。(被災者に届くようなPRで)

杓子定規のいい方で避難されてきた方達を追い返し冷えた心を傷つけることがないようお願いいたします。

暖かい心で被災者の方達を迎えてあげてください。

本当に大変な状況ですが、日本人の正念場だと強く感じております。

皆様、何卒よろしくお願いいたします。

格子の引き戸を増やしました。タニハタ・東京ギャラリーをリニューアル。

組子の引き戸の現物を見たい・・・
たくさんのご要望にお応えして東京ギャラリーをリニューアルしました。

敷居、鴨居も設置しましたので、
麻の葉引き戸、桜柄引き戸、千本格子引き戸などすべてスライドさせて現物をご確認いただけます。

もちろん、従来どおり引き戸以外の組子サンプルもご確認いただけます。

不明な点などございましたらギャラリースタッフまでお問い合わせください。

(私も一ヶ月に一度くらいのペースで顔を出しております。)

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伊那食品工業様との講演会

先週、富山の総合福祉会館で行われた講演会の写真が届きました。

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(写真右側より長棟さま、塚越会長さま、谷端 となります。)

伊那食品工業様・・・ご存じの方も多いと思いますが<48期連続増収増益>という驚くべき業績を達成された会社です。

社員をとても大切にする会社として知られており、書籍「日本でいちばん大切にしたい会社」に掲載され、テレビや雑誌、マスコミに多く取り上げられて、塚越会長様は日本中の経営者から尊敬をあつめている方です。

今回の講演の2週間前もトヨタ自動車 社員3500人の前で講演されたとのこと。

そんな<経営の神様>のような方の講演の<後>に、何で私が講演???

先方はビートルズなら私が前座のドリフターズのはず・・(ドリフの皆様に失礼ですね。)

そんないつもと違う雰囲気の中で200人の前で講演させていただきました。

公演後の懇親会で会社経営について、いろいろ教えていただきました。

「谷端さん あわてずに大きな時間軸で考えなさい。
西洋的な考え方ではなく、昔からの日本的な考え方でいいのです。

良い木材は木目が細かい。  じっくりと育つからです。急成長してはいけません。 無理がでますから。
年輪経営 末広がりの経営です。」

心に染みいるような本当にありがたい言葉をたくさんかけていただきました。

今年一番の思い出になりました。

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名古屋学院大学でセミナー講師をさせていただきました。

10月18日夜、名古屋学院大学にてセミナー講師をさせていただきました。
(場所は名古屋の中心地・栄にある中日ビル七階・さかえサテライトです。)

テーマ は「ITによる伝統産業の生き残り戦略」。

黙っていたら衰退していくだけの地方の伝統産業がどうしたら生き残ることができるのか、当社が過去に行ってきたことや日本の伝統工芸、中小製造業が進むべき方向性を私なりの考え、言葉でお話しさせていただきました。

いつもの講演と違い、今回は若い学生さんが半数以上で(大学院のために社会人の方も半分近く)目がキラキラと輝いている受講生達の方をみて話しにも力が入りました。

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岸田教授 はじめ スタッフの皆様 大変お世話になりました。

感謝

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曲線R枠 組子間仕切り建具を製作しました

特注品は時間・コストとの戦いです。高度な木工技術が必要とされる場合、いつも何かと戦っているような気がします。

気が抜けない真剣勝負をしている感じ。。

曲線R枠・・・。

連日、朝早くから夜遅くまで残暑厳しいなか、皆で今回の仕事について考え、悩み、苦しみながら仕事を進めました。

今年一番記憶に残る仕事でした。

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ITジャーナリスト 上村 孝樹氏 来社されました。

東京からITジャーナリスト上村孝樹さんをはじめ、たくさんのIT関連の方が来社されました。

IT関連を生業にされているので当社のIT事情を聞かれると思いきや、組子に関する問い合わせが多くじっくりと1時間、組子製作現場を見学されていかれました。

(皆さん、気さくな方ばかりで和気あいあいとした雰囲気で見学されていかれました。)

「組子欄間をパソコンモニターで見るのも素晴らしいけど、実際に生で見るとまた違うね。いろいろなアイデアがでてくるよ」という言葉をいただきました。

遠いところ皆様本当にお疲れ様でした。

元気をありがとうございました。

 

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五感で「涼」を感じる

今日、富山にある「内山邸」という古いお屋敷で<和風引き戸>の撮影を行いました。
「内山邸」は建物のほとんどの部分が幕末に建てられたというかなり古い建築物です。

古いだけではなく建具や材料など選び抜かれた素材・作品が使用されており映画にも使用されることがある全国的にも有名な建築物です。

今日は午前10時から13時くらいまで撮影を行いました。

あいかわらず残暑が厳しく、縁側に座っているだけで汗がポタポタ(というよりダラダラ~)と流れる状態のなかでの撮影でした。

(クーラーはもちろん扇風機もありません。)

でも、お昼頃に気付きました。

とても暑く汗は流れるのですが、全然不快ではないのです。

外はセミの声だけが鳴っています。

手入れされた庭の深い木々の緑・・。

縁側や開けっ放しの窓から家の中に入ってくる風が出口を探して流れていきます。

その小さな風がとても心地よいのです。

(風が流れる場所を無意識に探す自分がいます。)

水琴窟。 古いケヤキの縁側。 月見台・・・。

風だけではなく、目と耳からも「涼」を感じることで暑くても不快にならないものを人間は備えているのかもしれません。

カメラマンと「クーラーなんていらないね。これなら扇風機だけあれば十分だよね」と話していました。

富山という比較的緑に恵まれた地域でさえ、気付いたらコンクリートとアスファルトに囲まれた生活に。。

エアコンの強制的な冷たい風を受けて、体が悲鳴をあげている人も多いはず・・。

「あ~ そういうば 昔の家は夏でもこんな心地よさがあったよな・・。」

何かとても懐かしく、大切なことをこの古い家が思い出させてくれました。

麻の葉 組子の格子戸 撮影

 

楽天出店10周年記念パーティーに出席。

楽天の2010年後期の指針発表や運営ノウハウの紹介を行うフォーラム、ITの活用方法・成功事例などの紹介が行われる<楽天EXPO2010>に行ってきました。

新年に行われるカンファレンスは何度も行っているのですが、夏のフォーラムは今回初めて。

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東京の会場は、恒例になった新高輪プリンスホテル。

今回の参加人数は、約2000人ほどでした。

当社のような出店社はもちろん、大手IT関連の企業、マスコミや海外の関連企業までホテル二階の床が抜けるんじゃないか(!?)とおもうほど今回は人が多かったです。

今回、いろいろな情報を聞きに東京まで足を運びましたが、やはり三木谷社長の講演を一番楽しみにしてきました。

30分ほどの短い講演でしたが、いろいろな印象的な言葉がありました。

印象に残った言葉として・・

●「仁義を大切にしたい」。

ビジネスライクな楽天さんにしては少し意外な感じがしましたが、勉強会に行くとマーケティング理論の中に日本的な感情論もかなり入っているな~と感じることがあります。

楽天さんの根底に流れているものはビジネス、というより日本の「商い」なのかも。

個人的には好きな言葉です。

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タニハタは今年、楽天市場出店10周年を迎えます。

(2000年に出店。)

10周年続けた会社のためにフォーラムの最後に出店者だけを集めた記念パーティが催され私も出席させていただきました。

全部で40人ほどの出店者の方が集まっており、「よく 生き残ったなぁ~」懐かしい戦友が集まったという感じの中でパーティは行われました。

三木谷社長や小林常務と直接いろいろなお話しをさせていただき大変勉強になった1日でした。

出店20周年もこのメンバーで集まろう!と声を掛け合って東京を後にしました。

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テレビ番組「和風総本家」でタニハタの組子欄間と職人が登場します。

毎週木曜日 テレビ東京・大阪系にて
「和風総本家」という番組が放送されています。(夜9時より)

その番組に「日本の家を支える人々」と題して、タニハタの組子欄間(くみこらんま)と職人達が紹介されます。

日時は来週の木曜日 6月3日 (夜9時より)。

番組では地井武男さん、萬田久子さん、東貴博さんらがレギュラー出演されていますが、今回は「龍馬伝」千葉重太郎役でおなじみの渡辺いっけいさんが先生役で出演されます。

(楽しみです!)

http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/wafu/

タニハタの富山工場や珍しい組子製作道具、組子の作業風景も放映されます。

タニハタの商品に興味のある方はぜひご覧ください。

下記は各地域の放映日時です。

和風総本家 組子細工

市松模様の組子欄間を個人邸に設置。

市松模様の欄間を設置しました。(設置場所:石川県 個人邸)

市松模様の部分は一見塗装に見えますが、色違いの木をつなぎ合わせた桟を交互に組み上げる当社独自の技法になります。

塗装と違い、時間が経過するごとに自然に日焼けして周りのインテリア色となじんきます。

モダンなデザインですのでアパレル系の洋風店舗にも何度か納めさせていただきました。

組子技法で組み上げますので、空間の向こう側が透けてみえ、彫刻欄間のような圧迫感がないのが特徴です。

※市松模様は、江戸時代に歌舞伎役者(佐野川 市松)が袴(はかま)にこの模様を使ったのが江戸市民に受け、流行したデザインです。名前の「市松」からこの意匠を「市松模様」と呼ぶようになりました。

市松模様は、織物や染物にとどまることなく、陶器、漆器といった広い工芸分野の装飾にも用いられています。

市松文様 組子欄間

人が作り出した言葉に思いを馳せる・・ その大切さ。

お客様からお問い合わせをいただきました。

<小説家・泉鏡花が書いた『深川浅景』の中に
『竹の木戸があったり、河一格子(こういちごうし)が見えたり、半開きの明窓が葉末をのぞいて、』の件があります。河一格子とは何のようなデザインの格子を言うのでしょうか?

———

河一格子・・・私も初めて聞いた格子です。

日曜日でしたが、何か気になって会社の中にあるいろいろな古い建具の書物を見てみました。

答えはどこにでていませんでした・・。

頭の中でイメージしてみました。

直感的に・・・

<河一>

真っ直ぐな縦桟で組まれた格子戸=千本格子戸
とおもった次第です。

「河」ではなくこちらの→「川」という文字に「一」の文字を重ねると・・・
千本格子戸の意匠・・・

昔の気概のある小説家なら言葉を作り出すくらいの遊び心はあったはず・・

想像(創造)力を試されます。

ちなみに富山では千本格子のことを(さまのこ)といいます。

千本格子戸は地方により言い回しが違うようです。

(河という漢字は本来固有名詞であり、中国で「河」と書いたときは黄河を指します。「河」は力づよい真っ直ぐなイメージが当時あり、明治時代、まだ西洋文明よりも中国文明の影響を大きく受けていたはず・・。)

そんなことをあれこれ推測しながら、

正しい答えではないかもしれませんがすぐ様私なりの返答させていただきました。

お客様からお礼の言葉とともに下記のコメントをいただきました。

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専門家の方の直感的なイメージが最も近い筈ですので、新たな発見が無い限り、『河一格子=千本格子=さまのこ』と記憶する事に致します。

千本格子、インターネットで検索し、映像を見て、脳裏に焼き付けました。
余談になりますが、泉鏡花は、樋口一葉の1ツ年下、同世代で、谷端様のお隣り石川県金沢市生まれですが、17の時、上京して、尾崎紅葉の玄関番をしながら、物書きの修行をしたそうです。

明治時代、上京先で見て聞いた物か、若しくは、江戸時代の古書を読んで知ったものの、既に、明治時代では使われなくなっていた”江戸っ子の粋な言い回し”か、又は”遊郭言葉”として当時まだ残って居たのだろうかなどと思いは馳せます。

改めて、ご親切に感謝致します、先ずは御礼迄。

———————–

お客様から上記のコメントをいただいた時に
「何て日本語って素晴らしいのだろう。」
と思いました。

たった一つの言葉の中から人の心情を察することができるなんて。

そして、それをイメージできる人が日本にいることに小さな感動をおぼえました。

明治時代、今のように簡単には北陸から東京には行けない時代です。

それを17才の青年が玄関番をしながら厳しい物書きの修行をしたときの心情を考えるだけで、
その言葉が生まれた土壌を考えるだけで、一気にその場所へタイムスリップ。

<思いを馳せる。>

カタカナ・横文字全盛の時代ですが、日本語がもつ深さ、素晴らしさ、優しさに触れた気がしました。

そして、組子や建具にも使われているたくさんの昔ながらの言葉・・・

紗綾形、井筒、香図、七宝、玄翁などたくさんの味わいのある言葉を見返した次第です。

血が通った言葉に思いを馳せる

気付かせてくれたお客様に感謝です。

受賞式に行ってまいりました。

名古屋で「中部IT経営力大賞授賞式」があり、行ってまいりました。

当社は「優秀賞」をいただき、サポートしていただいたアクセスネット情報技研さんは「サポート優秀賞」を受賞されました。

受賞式のあと、事例発表ということで15分ほどタニハタのIT活用事例を発表させていただきました。

経済産業省の方、名古屋地区の企業経営者、大学の先生、ITに関わるコーディネータの方、<約250名>が出席されており、普段あまり体験しない独特の緊張感の中でスピーチしてまいりました。

当店を利用していただいたお客様、「富山インターネット活用研究会(本気でねっと)」メンバーの皆様、受賞式の関係者の皆様、 ITC梶野様 本当にありがとうございました。

これからも前に前に進んでいきたいとおもっております。

また、皆様ご声援のほど何卒よろしくお願いいたします。

谷端信夫

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「中部IT経営力大賞 優秀賞」に伝統工芸のタニハタが選ばれました。

経済産業省が中部地域において優れたIT経営をおこなっている会社に対して表彰している「中部IT経営力大賞 優秀賞」にタニハタが選ばれました。

楽天市場に出店してから今年で10年目になりますが、ネット販売10年目の節目の年に大きな賞をいただき喜んでおります。

2月23日 名古屋市の会場(ウインクあいち  イベント名:情報化サミット2010)で表彰式があります。

また、「IT経営実践事例発表」で私が20分ほど講演することになりました。

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最近、社会・経済・政治ともに後ろ向きなニュースが多いですよね。

一体、日本はどこに向かっていくのだろうか?

子供達の未来のために今、何をしなくてはならないのだろうか?

毎日 考えています。

大富豪家でありながら、老後に財産のほとんどを自治体に寄付した本多静六氏は・・

「幸福の基準はお金の有り無しではない。

自分の生活が登り坂にあると感じることができれば、それは幸福な状態であり、

同じ状態でも下り坂にいると思えば不幸を感じるのである。」

といっておられます。

今回、大きな賞をいただきましたが、まだまだ至らない点が多く、未熟な経営者ですが前向きにこれからも挑戦していくつもりです。 皆様に感謝

谷端 信夫

木から産まれたネコ

珍しく晴れ間が見えたので材料置き場に行ってみると
昨年から工場の材木置き場で住みついたネコ2匹が日向ぼっこをしていました。

夜は氷点下にもなる富山の気候ですが、ネコたちは元気に動き回っています。

(しっぽが立派なネコなので「シッポ王」と名付けました。)

うちは、とうとうネコ5匹になってしまいました・・・。

いろいろ大変な状況ですが、最近ネコ好きな方からもラティス・間仕切りの注文が多くなっているので
「これもネコの縁かな~」と思うようにしています。

また、ネコたちの様子をブログにアップします。

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株式会社タニハタは本日より通常営業です。

あっという間に<正月三が日>が終わってしまいました・・。
今年は何をするでもない、雪かきだけの3日間でした。

元旦恒例の<機械への御神酒やり>は子供達と行いました。 

伝統工芸 ものづくり 元旦

北陸に住むものの宿命といえばそれまでですが、やはり雪があると不便ですね・・。

昨年はタニハタ創業50周年でしたが、今年は楽天市場出店10周年を迎えます。
1月は「和風間仕切り店舗」を楽天でオープン(二店舗目)する予定です。

暗いニュースが多い昨今ですが、こんなときこそ前向きに攻めの姿勢で挑戦して行きたいとおもっています。

皆様、本年も株式会社タニハタをよろしくお願いいたします。

谷端信夫

 

 
 

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