タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

タニハタ組子欄間 名称変更のお知らせ

弊社で取り扱いしております「組子らんま」の名称を変更いたしました。

旧名称                      新名称
組子欄間//組子らんま        →     吉祥組子(きっしょうくみこ)
(アジアの吉祥文様18種)

※来週完成する「タニハタ組子総合カタログ」では下記のようにタニハタの組子を3つのタイプに分けております。

タニハタの組子欄間 全種類


麻の葉や桜柄、七宝や胡麻などの定番柄は「吉祥組子」のカテゴリーの中に入ります。
不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。
076-441-2820 タニハタ

「全国中小企業クラウド実践大賞」において奨励賞を受賞

株式会社タニハタは、この度「全国中小企業クラウド実践大賞」において奨励賞(IT顧問化協会賞)を受賞しました。

タニハタでは新規の建築業者様でもネットでスムーズにお取引できることを目指して、2000年より独自のデジタルシステムを整えています。

その取り組みが評価されて
2006 年  「経済産業賞  IT 経営100 選 最優秀企業賞」
2010年  「経済産業省 中部IT経営力大賞  優秀賞」

IT関連の賞を2度受賞しております。

今回10年ぶりにデジタル系の賞を受賞させていただきました。

大会は書類審査の後、11月25日大阪大会(近畿総合通信局長賞受賞)、そして1月28日全国大会(東京)に進み審査が行われました。(新型コロナウイルス緊急事態宣言に伴い、急遽オンラインで行われました。)

コロナ禍のニューノーマル時代に向けて、会社の大きさを問わずDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が急務となっています。今回の受賞を励みにこれからもタニハタでは<組子の技術力>、<デザイン力>の高みを目指しながら、業務のデジタル化を進めて参ります。

ものづくり DX 伝統工芸

新年あけましておめでとうございます。


新年あけましておめでとうございます。
新型コロナウイルス感染症の終息を願い、少しでも社会が明るい1年となりますよう
お祈り申し上げます。
皆様、本年もよろしくお願いいたします。
谷端信夫

ユネスコで日本の「伝統建築工匠の技」が無形文化遺産となり、木製建具の分野も選ばれました

本日12月26日をもちまして年内の営業を終了させていただきます。
コロナ禍でいろいろ大変な年ではありましたが残業時間が減った分、昨年まで手を付けることができなかった新製品の開発、課題の取り組みに集中することができました。そういう取り組みの中で若い職人達の成長が見られた年でもありました。

もうひとつ、ユネスコで日本の「伝統建築工匠の技」が無形文化遺産となり、木製建具の分野も選ばれるという明るいニュースが年末飛び込んできました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG173KG0X11C20A2000000/

私達が当たり前にやってきたことが、実は世界規模で守られること・・だったと気づかされて職人達の大きな励みになりました。来年はより進化して、新しい組子づくりに挑戦したいと考えております。

多くの皆様からご支援を頂戴し、無事に年末を迎えることができました。
お取引先皆様には心より御礼申し上げます。

新年は1月5日より営業開始の予定です。
皆様どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

谷端信夫

富山商工会議所様に組子を設置

富山商工会議所様一階入り口にタニハタの組子<麻の葉ちらし>を設置させていただきました。真ん中のヒノキ材プレートにはこの建物の耐震補強工事で寄付された約150件の社名を入れさせていただきました。プレートは、後から追加できるよう簡単に取り外しできるようになっています。組子と照明は相性がいいのでこれからこの組み合わせをもっとPRしていこうと思います。

富山商工会議所 組子 プレート

組子社名プレート 富山商工会議所

12月出荷分の受注を締め切りました

今年も残り三週間ほどになりました。
年内出荷分の受注を締め切っておりますのでご注意ください。

年末年始の休暇は12月27日~1月4日までになります。
(1月5日より営業開始予定です。)

今年は新型コロナウィルスでいろいろ大変な年ではありましたが、おかげ様で雇用調整することなく、同じメンバーで新しい年を迎えることができます。
取引先様から沢山のご配慮、ご注文、お心づかいも頂き心より感謝致しております。
入社数年の若い職人達も育ってきており経営者として大変心強く感じた年でもありました。

来年も職人達と共に精進していきたいと思っております。
新年までまだもう少しお時間がございますが、引き続き皆様よろしくお願いいたします。

谷端

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工場にペレットストーブを四台設置

先日、おがくずからペレットをつくる<ペレタイザー>という機械を導入しましたが、それに伴いペレットストーブも工場内に4台設置しました。

ペレットストーブはヨーロッパを中心に普及している木質バイオマス燃料の暖房器具です。
薪ストーブとの最大の違いは、安全で手軽なこと。
ファンヒーターのように使用時の火力調整や燃料供給がやりやすく、煙もほとんど出ないとうメリットがあります。
朝一度だけ上部のタンクにペレットを入れると、夕方まで燃焼しつづけます。

木を細かく砕いて圧縮した非化石燃料である小さなペレットを燃料として使うため、地球温暖化対策に貢献する装置として環境問題の面から注目されています。

しかし、燃料である「ペレット」は重量があり、それを確保するのは大変なのですが、タニハタではペレットそのものをつくる機械を工場に導入して、それを冬場の燃料として使用することにしました。

(CO2を排出する灯油ストーブをすべて撤去。)

北陸の冬は厳しく、灯油系の暖房器具がないと乗り越えることは難しいのですが、今回のペレット暖房4台(+薪ストーブ1台)でかなり希望が見えてきました。

環境に負荷をかけない組子づくり・・・目指していきたいと思います。

ペレットストーブ 環境問題 SDGs 工場暖房

奈良県吉野杉の産地へ 

吉野杉で有名な奈良県川上村まで職人達と研修に行ってきました。
富山から奈良県川上村まで6時間ほどかかりますが、コロナ禍のために列車は利用せずにチャーターバスにてピンポイントの日帰り研修となりました。
タニハタ社員旅行 吉野杉見学
朝4時に工場を出発。バス車内からみるハロウィンの満月。。

午前10時に到着。
向かい側の山は広葉樹の森。紅葉で色づいていました。

私達が見学した場所は、バスから歩いて5分くらいの場所で比較的山の傾斜も緩い場所でしたが、通常は傾斜40~45度ほどの場所に木を植えるとのこと。危険と隣合わせの仕事場です。
タニハタ社員旅行 職人 ものづくり見学

タニハタ 組子職人 ものづくり見学

針葉樹の林ですので、広葉樹のように色づいた葉ではありませんでしたが、綺麗に手入れされた杉と杉の合間からの木漏れ日が射して、凜とした美しさがありました。

吉野杉 地球温暖化対策 気候変動問題

今回は、120年ものの吉野杉を伐採するところを見ることができる・・ということで職人一同大変楽しみにやってきました。

吉野杉見学 富山のものづくり 組子職人
聞き逃さないようにようにメモ。。

吉野杉見学 富山のものづくり ひのき伐採

吉野杉は「密植多間伐」(みっしょくたかんばつ)とよばれる方法で杉を育てます。

「みっしょく」とは、一ヘクタールの場所に約一万本の苗木を密集させて植えます。この方法で植えると木が横に広がらず、木がまっすぐ上へ上へと伸びます。(木は生き物なのでたくさんで競争することで日光に当たるために生存競争するそうです。)

たくさんの苗木は、2年ほどで最初の間伐(良い木だけを残す)を行い、その後5年、10年と間隔を延ばして最終的には1%(100本だけ)残すそうです。長い時間をかけて手間をかける仕事です。。こんな風に何度も間伐や枝打ちを繰り返すことで、節が少なく木目が細かくなり、上から下まで幹が同じ太さになり、丈夫な木が育つとのこと。

今回伐採した杉は120年前に植えた木ですが、その時の記録が今でも残っており、その記録を元に伐採計画を立てるのだそうです。ちなみに室町時代から植林が始まって以来、この制度は500年続いているとのこと。(18代続いているそうです)

自分が植えた木が製品になるところをみることができない(孫やその子にその仕事を託す)気が遠くなる伝統の製品づくり。日本が誇る林業です。

この地域(川上村、黒滝村、東吉野村)には山守(やまもり)という木を管理する制度が残っており、村民達がこの制度を担っているのですが、1500人もいた山守が、現在では15人だけとのこと。安い外国産の木材の普及で引き合いがなっているという現実があるようです。外国産の木材を使っている日本の住宅・家具メーカーにはぜひ国産木材に切り替えてもらいたいですね。

(ちなみにタニハタは2018年8月に国産材使用率が100%になりました。そのうちヒノキ材が約七割、杉材が約三割ほどです。吉野材は二割前後の使用量です。)

ところで私達建具屋は「天然木」と「人工木」では「天然木」の方が貴重で良いもの、という意識が働きます。(天然木には秋田杉、屋久杉、青森ヒバなどがあります。)しかし、「人が手をかけて育てる人工林だからこそ良い木材になる」と自信をもって話しをされる姿をみて人工林に対しての意識が大きく変わりました。

午前、山で木の伐採を見学したあと、午後は吉野川の川下にある製材会社を見学いたしました。

吉野杉見学 富山のものづくり 川上村 奈良

木は標高500メートル~くらいの場所で育ちますが、それを細かく挽き割る作業(製材する場所)は山の麓(川下の里)になります。今ではヘリコプターやトラックで木を運びますが、それらがない時代は、「川・水運」を利用して里まで木を運びました。吉野に限らず、今でも川沿いに製材業者が多いのでそんな理由からです。

吉野杉見学 タニハタ 組子職人

吉野杉伐採見学 タニハタ 組子職人

吉野杉伐採見学 タニハタ 組子職人 切削

木の直径、長さ、材質に応じて人の目で確認しながら選別、加工を行います。

機械を操作して製材する人を「ハラオシ」、カットした木材を受け取る人を「ハナトリ」というそうです。こういうところは我々組子職人の世界と同じで長い経年がものを言う世界のようです。木を人の目で選別しながら少しでも良い材料がとれるように製材を行います。
吉野杉見学 タニハタ 組子職人 視察

整然と綺麗に並べられた製材品。 杉材とヒノキ材が並んでいます。

吉野杉伐採見学 タニハタ

真っ直ぐで目の細かい木目。色も綺麗で節もなく、これぞ吉野杉、という感じです。

今回は 奈良県庁 奈良の木ブランド課の方達のおかげで実現しました。(こういう部署があるところがすごい!)

持続可能な循環型社会の構築が、現在必要とされていますが、目先だけみると「木を伐採する」という行為は、二酸化炭素排出量削減で考えるとNGの行為ですが、「木を伐採した後に植林し時間をかけて適切に木・林を管理し続けるシステム」を守ることは、地球温暖化を食い止めるために大変重要なことです。
こういう日本の林業システムが減少し、森林が破壊され減少することが問題です。(昨年の千葉の台風被害でも大きな問題になりました。もちろん杉花粉の問題も。)

私達日本に住む木工業者は、海外産の木材ではなく、日本の木材を使い、山で大切に育てられた木材を無駄なく使用し、いつまでもお客様に大切に使ってもらえる製品づくりを続けること。それを実行し継続して続けること。木を守るためには、吉野のような日本の林業システムを守る、という我々加工業者の強い意識も必要かと感じました。タニハタは社員数20人の小さな会社ですが、微力ながらアピールしていきたいと思います。

帰りは、日本最古の木造建築「法隆寺」を見学して帰りました。
吉野杉伐採見学 タニハタ 法隆寺へ

私達が製作している「組子」の原点もここにあると思っています。

万字崩しの格子、枡格子、筬組子・・・何度も来ていますが、いつもいろいろな発見があります。(今回は建築に詳しい説明員の方を事前にお願いしていました。)
法隆寺見学 タニハタ社員旅行
法隆寺見学 タニハタ 組子職人 法隆寺見学 タニハタ 組子

1本1本の太い柱に驚いていたら説明員の方が「一番下の写真のように太い木から何本も木を削りだすんですよ」と言われてびっくり。太い木は真ん中の芯の部分が腐りやすく問題がでやすいので柱としては避ける、とは聞いていましたが。。

大工道具もまだまともにない頃のモノづくり・・・1400年前の職人の心意気を感じながら奈良を後にしました。

(富山到着23時30分になりました。早朝見た満月がまた出ていました。)
先週の高山研修も含めていろいろ考えることが多い研修でした。

吉野杉伐採見学 タニハタ 組子

吉野杉 タニハタ 組子職人 ものづくり

木質ペレット製造装置「ペレタイザー」を工場に設置

組子製造に伴い、端材や切削クズ、オガクズなどが大量に発生します。
20年ほど前まではこれらを「ゴミ」として処分していましたが、このおがくずも貴重な限られた天然資源、という考えの元でタニハタでは畑に蒔く肥料などにしてきました。本来ならば、おがくず(切削粉、木粉)をそのまま薪ストーブで燃料として有効活用できればいいのですが、そのまま使用するとボコボコ・・と表面だけが焦げていき熱量があまり上がりません。また、おがくずを投入する際<火の粉>の状態になり、危険な状態にもなります。

そこで今回、新たに「ペレタイザー」という機械を工場内に導入しました。

上部にあるタンクにおがくずや切削クズを入れると<ペレット>と呼ばれる小さな木の固形物に圧縮加工されます。(接着剤などは使用していません)

おがくずをペレットにすることでペレットストーブの燃料として工場の暖房に使用することが可能になります。
地球温暖化の元である二酸化炭素を発生する石油を使わないように・・・今年から冬の工場の暖房は、水力、太陽光以外にバイオマス由来の燃料に変えます。(バイオマス:太陽光や水力、風力のように動植物性の再生可能な資源)
脱炭素社会に向けて一歩一歩進めていきます。

ペレット 工場燃料 ものづくり ペレタイザー
おがくず有効利用 脱炭素社会 CO2削減 バイオマス燃料

小学生の「図画 工作」教科書に組子の写真が掲載

4年前、中学生向けの数学教科書にタニハタの組子が掲載されたのですが、今回は小学生向けの教科書にタニハタの組子「七宝」が掲載されました。
(タニハタの社名も裏表紙に入れていただきました。)

タニハタ組子 教科書掲載市販されている一般雑誌などと違い、教科書に掲載されるケースが少ないのでこういう事例はやっぱり嬉しいですね。

子供達の教育にささやかでありますが、うちの組子が役立っていると思うとまたやる気も湧いてきます。ありがたいです。

職人達と「飛騨の家具フェスティバル」へ

国内屈指の家具産地である飛騨高山。
富山から車で約2時間の場所にあります。
匠の伝統と技を受け継ぎ、飛騨では今も家具が作られています。

その飛騨高山では年に一度家具フェスティバルを開催しており、
高山市内に点在するメーカーのショールームや稼働中の家具工場の中が見学できる、
との話しを聞いて職人達と勉強がてら行ってきました。

飛騨の家具フェスティバル見学 組子 タニハタ曲げ木家具で有名な飛騨産業さん。
木取り作業ですが、大きな音から耳を保護するためにイヤーパッドを装着されていました。職人の体のことを大切にしている社風が感じられます。

飛騨の家具フェスティバル見学 飛騨産業様大きな集塵機。集めた木クズはボイラー室で燃料として使用されています。太陽光発電も行われており、脱炭素を意識したモノづくりが行われていました。

飛騨の家具フェスティバル見学 飛騨産業工場たくさんの備品や部材も整理整頓されています。素晴らしい!
飛騨の家具フェスティバル見学 飛騨産業 曲げ木女性の職人も多く、力作業もスムーズにこなしていたのが印象に残りました。

飛騨の家具フェスティバル見学 タニハタ

飛騨の家具フェスティバル見学 組子を面材に使った家具も数多く出品されていました。

飛騨の家具フェスティバル見学 タニハタ職人町の中ではあちらこちらで家具の展示会が行われていました。
展示品は家具が中心でしたが、組子に通じる木工技術も多く、うちの若い職人達も熱心に見ていました。

飛騨の家具フェスティバル見学 tanihataコロナで工場に籠もりがちな日々が続いたので職人達もリフレッシュできたようです。高山も町並みを美しかったです。

飛騨の家具フェスティバル(10月28日まで)

ヒノキ、杉の買い付けへ

久しぶりに木曽近くまで行ってヒノキ材、杉材の買い付け(競り)に行ってきました。
杉 ヒノキ 檜 組子材料 タニハタ

朝5時に富山を出て、9時に現地到着。
大きな倉庫内には、たくさんの木材が並んでいますが組子に使用できるヒノキ、杉の量は限られます。
この木材の中から色、木目の素直さや細かさなど時間をかけて吟味して、うちの組子に適したものだけを競り落とします。杉 ヒノキ 檜 組子 買い付け

杉、ひのき、神代杉・・・かなり上質の材料を競り落とすことができました。こういう時は木工業者として幸せな気分になります。
コロナ禍でも木の伐採、製材をしておられる林業関係の皆様に感謝。

他の材料をみていると・・・

「屋久杉」がたくさん並んでいました。ちょっと驚きです。
杉 ヒノキ 檜 組子材料 屋久杉購入

屋久島に自生する樹齢1000年以上の「屋久杉」はもう伐採することができませんので市場にたくさん並ぶことは珍しいです。

(屋久杉は厳しい管理をされていますので、伐採どころか山から運び出すこともできません。今並んでいるものは、規制が入る前から地元の木工業者が在庫していたものになります。)
組子材料 屋久杉購入

天板として使うには厳しいですが、細く挽き割る組子の材料としては問題ありません。木目もかなり細かいものばかりです。
写真の屋久杉をすべて落札しました。うちの美術組子に使用する予定です。

杉 ヒノキ 購入 組子材料 タニハタ太いケヤキの柱材 長さ6メートル。。神社仏閣に使用されるのだと思いますがどうやって設置するのか見てみたいです。

コロナウィルスの影響なのか普段並ばない木材が数多くでており、大変勉強になりました。

サーキュレーターと薪ストーブを設置

工場 冬場寒さ対策 大型薪ストーブ

いよいよ北陸の厳しい冬がやってきます。タニハタでも寒い日が続きましたので、薪ストーブを設置いたしました。

タニハタの薪ストーブは、製鉄発祥の地、岩手県釜石市の工場が製作したかなりゴツイ工場用大型薪ストーブです。
このスト ーブは、上部のタンクに大量の薪を詰め込めるので、職人の作業の手を止めることがありません。
薪は組子製作の際に発生する杉、ヒノキなど木材の端材を利用します。
寒い時期に備えて春~秋のシーズンに端材をストックしておきます。



薪ストーブで暖められた空気は、空間の上層に溜まり、下層部分は寒くなるので天井にサーキュレーターを3台設置しました。
サーキュレーターの使う電気代は月数百円程度。
空気を循環させて冷暖房の効率を上げ、省エネを図っています。
細かいことではありますが、小さなことを積み重ねて無駄なエネルギーを使用しない工夫を続けていきます。

CO2削減 バイオマスエネルギー使用

工場で使用する電力使用量と 発電量の可視化について

タニハタの工場入り口には、リアルタイムで「電力使用量」と「発電量」を見ることができるモニターを設置しております。
そのモニターで社員全員が工場内の「 電力」 を確認する習慣をつけています。予め設定した数値以上の電力を使用するとアラーム音が鳴るように設定してあり、夏や冬など極端に電力を使う時期はピーピーと音が鳴り響きます。
「こんなことしていたら、作業者の手が止まり仕事にならないのでは?」と聞かれることがありますが、実際に音がなり響くのはシーズンピークの数日だけ。

電力の可視化 省エネ 脱炭素社 CO2削減

この装置により 、 工場で一番電力を使う のは切削した木クズを吸う 集塵機であることが判明。全使用量の 40%以上を占め、ここに対策を講じることで、大幅な電力削減を実現できました。製造工場の中で電力が占める割合として、「製造に関わる部分」「冷暖房に関わる部分」「照明やパソコンなどの電灯部分」に分けられますが、細かく各電力の使用部分を見て、対策を施し、積み重ねることで大きな節電効果が生まれます。
脱炭素社会を実現するために、まずは<電力使用量の可視化>を行うことは重要なことと思います。

水力発電由来の電力に切り替えました。再生可能エネルギー100%のものづくりへ

タニハタでは組子製作に使用している電力を北陸電力<アクア エコプラン>の契約に切り替えました
本日9月1日から再生可能エネルギー<水力発電由来の電力>を使用しての組子づくりを行います。
富山は「水」王国なのになぜこういうプランがないのか・・・以前から不思議に思っていたのですが、やっとこれで富山らしいモノづくりができます。
このプランを契約すると当社で使用する電力は「CO2排出ゼロ」というカタチになります。

脱炭素社会 気候変動問題 水力発電
富山県-有峰ダム

今年はこの後、工場屋根の太陽光パネルの追加工事、組子製作の際に発生する大鋸屑をペレットに変える装置、およびペレット暖房の導入などを予定しています。

再生可能エネルギー100%のモノづくり。

化石燃料を使わないモノづくりなんて本当にできるのかどうか・・・
今から地球温暖化をとめることなんてできるのかどうか・・・
20人の会社でどこまでできるのか、自分なりに試していきたいと思います。

水力発電プラン 温室効果ガス削減 持続可能社会

北陸新幹線と組子の写真が届きました

3月、北陸新幹線のポスターにタニハタの組子写真が使用された、ということで直接東京の駅まで見に行こう と思っていたのですが、新型コロナウィルスで富山から気軽に東京に行ける状況ではなくなってしまいました。。

モヤモヤとしていたら「東京のJR五反田駅にポスターが貼ってあったよ。」知人から写真が届きました。

北陸新幹線ポスター タニハタ 組子職人
北陸新幹線ポスター タニハタ ものづくり北陸新幹線ポスター 伝統工芸品 ものづくり

新型コロナウイルスが終息し、また好きな場所へ旅行に行ける日常が早く戻ることを願ってやみません。

組子設置写真 2019~2020年 

最新の組子設置写真を施工写真ギャラリーにアップいたしました。

Hotel Hankyu RESPIRE OSAKA 様
Hotel Hankyu RESPIRE OSAKA 組子
ささらや 羽田エアポートガーデン店 様
ささらや 羽田エアポートガーデン店 組子
名古屋伏見Kスクエア  様
名古屋伏見Kスクエア タニハタ
皇居外苑 楠公売店 様
皇居外苑 楠公売店 組子
マンダリンオリエンタル香港  志魂 様
マンダリンオリエンタル香港 志魂 組子
マンダリンオリエンタル東京 鮨 心 by 宮川 様
マンダリンオリエンタル東京 鮨 心 by 宮川 組子
雅樂倶 様
雅樂倶 組子 タニハタ

他 下記は外部リンクになります。

エルメス 岩田屋本店様
刀剣乱舞 万屋本舗様
御殿場 HOTEL CLAD様
たましん美術館様

組子とガラスで空間を仕切る

コロナ禍ということもあり、ガラス入り組子で空間を仕切りたい、という声が増えています。

繊細な組子製品にガラスの持つ強度、機能を付加させることで、組子の用途が大きく広がります。

・空気の流れやざわめきも抑え、よりプライベート感のある独立空間を作り出すことができます。使い方により、光、風、香り、人の気配など調整することも可能です。
・繊細な組子の表面をガラスなどでカバーするカタチになりますので組子の破損が少なくなります。
・エアコンなど冷暖房の調整もしやすくなります。
・マス目にホコリが溜まりにくくなり、組子の美観も保ちます。

(使用する場所や空間の大きさ、使い方によりその効果は変わります。)

美しいだけではない、組子+ガラスのメリットに、今一度ご注目いただければ幸いです。

下記に組子とガラス、紙等を組み合わせた施工例をご紹介させていただきます。

外部の通りから人目をひくファサードをつくりだすことが可能です。レストランなどの商業施設の場合、集客も期待できます。

格子戸 組子各種 組子とガラスの組み合わせ 施工写真3
組子とガラスの組み合わせ 施工写真4 組子とガラスの組み合わせ 施工写真6通路からお店の中を、お店の中から外部を見ることが可能になります。
人の賑わい感を醸し出すことができ、外部から見えるようで見えない・・・微妙な「目隠し」の機能も追加されます。
写真はJR新潟駅構内にある花火模様の組子です。新潟駅改札を出た場所にこの組子が展示してありますので、「新潟といえば華やかな花火」という印象を観光客に与えることができます。又、お店の中への興味も持っていただくことができます。

組子とガラスの組み合わせ 施工写真麻の葉裏面にワーロンや障子紙を貼ることで、柔らかな自然の陽射しを部屋の中に取り入れることができます。引き戸(紙貼り)にすることで外部から風、自然光を取り入れることも可能です。

組子とガラス高級感のある独立した小部屋をつくることも可能です。

組子とガラスの組み合わせ 施工外部と内部の境目があいまいな部分を「組子+ガラス」で作り出し、光、風、香り、人の気配など調整して取り入れることが可能になります。

大阪・組子ギャラリー 営業開始 (バーチャルショールームも開設。)

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言で休業状態となっておりました大阪・南港の「タニハタ・組子ギャラリー」が通常営業となりました。

大阪ギャラリーでは、タニハタ組子文様18種(規格マス目、大柄タイプ)全種を展示。また、龍をイメージした大判組子や京都の古い町屋をイメージした美術組子なども展示しております。

通常営業開始にともない、大阪ショールームでは「VR(バーチャル)ショールーム」のサービスも開始いたしました。

https://www.atc-ihpc.com/

VR ショールームでは、会社やご自宅のパソコンやスマートフォンから施設にどのようなものを展示してあるのかご覧いただくことができます。

新型コロナウィルスで思うように外出ができないお客様は、ぜひ一度ご活用いただければと思います。

大阪組子ギャラリー

大阪組子ギャラリー タニハタ

組子ギャラリー タニハタ 大阪南港 ショールーム

大阪南港 組子 ショールーム 欄間展示

地元の木材を使っての組子製作につきまして

「地産地消」という考え方が浸透して建築業界も極力、設置する地域の木材を使って家を建てよう、という大きな動きがあります。
当社にも「地元の木を使って組子を製作してもらえないか?」というお話しを一ヶ月に1~2件ほどいただきます。
組子の材料は、家を建てる木材などと違い、木を薄く挽き割るためにかなり厳選した木を使わないと納入した後でも品質に問題がでてくることがあります。(特に反りやねじれなど発生することがあります。)

当社では富山、吉野、長野、岐阜の組子用木材を常備在庫しておりますが、それ以外の地域の木材を使って製作する場合は組子に適した木材を探す時間が必要になります。
杉材は比較的手に入りやすいですが、組子用のヒノキ材入手は難しいです。)

また、材料を仕入れてもその状況により最低4~5ヶ月木を乾燥させる必要があります。

上記の理由から「地元の木を使って組子を製作してもらえないか?」というお問い合わせをいただいた場合は、
1 杉材ならば可能  2 注文してから最低4ヶ月ほどかかる とお答えしております。

予めご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

組子の材料 産地指定 杉 檜
※写真は福井県に納入する組子になります。福井産の杉材でご指定いただき現在製作しております。

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